アメリカンベイクショップ「ovgo Baker」を展開する株式会社ovgoが、社会や環境に配慮した公益性の高い企業に対する国際的な認証制度「B Corp認証」を取得。この認証は、米国の非営利団体B-Labの定めた厳しい基準(ガバナンス、社員、コミュニティ、環境、顧客の5つの指標)を満たした企業が取得を認められるグローバル認証で、ovgoは日本で16社目の認証企業となりました。

目次

プラントベースのクッキーが脱炭素に貢献?

株式会社ovgoが展開するアメリカンベイクショップ ovgo Baker では創業以来、環境や動物、あらゆる人々と、未来にとってやさしい食の選択肢を楽しく提供することをMissionとし、全て植物性、かつできる限りオーガニックや自然栽培または国内で生産された食材でクッキーを中心とした焼き菓子の製造・販売を行っています。

今回の「B Corp認証」取得にあたり、公平で公正な社内制度、透明性の高い財務報告書、環境負荷の低いオーガニックやローカルの原材料使用や、毎年排出した二酸化炭素をオフセットを行っている点などが評価されました。

食品業界での二酸化炭素排出は輸送時に排出されるものだけではなく、畜産における温室効果ガス排出量も大きな課題となっており、その割合は世界で排出されている温室効果ガス全体のうち18%、関連製品の生産まで合わせると、全体の21〜37%にものぼります(全輸出手段の排出量は13%)。また畜産業においては、世界における淡水の20〜33%を使用していることや、放牧のために必要な土地の確保のための森林伐採を繰り返し地球上の陸地の26%を使用していることも課題として挙げられており、こうした社会課題解決のためアクションの一つとしてプラントベースの食べ物を選択することの重要性も高まってきています。

ovgo Bakerでは、サステナビリティをデータの見える化に取り組むクオンクロップ社と連携し、製造するクッキーのライフサイクルアセスメント分析を実施。クッキーの原材料調達から販売・廃棄までの温室効果ガス排出量を計測した結果、ovgo Bakerのチョコレートチップクッキーは卵やバターなど乳製品を使用して製造する一般的なチョコレートチップクッキーと比較して、温室効果ガス排出量をおよそ84%削減できていることが判明しました。

他のフレーバーにおいても同様に温室効果ガス排出量が低いという結果が出ており、今後は商品パッケージや自社ECサイトにて環境負荷の低い製品である点を表記していく予定です。

ブランドビジョン

ovgo B.A.K.E.Rが目指すのは、 環境や動物、あらゆる人々と、未来にとってやさしい食の選択肢をたのしく提供すること。

それは、ヴィーガン、ベジタリアンやアレルギー、宗教上の理由など、さまざまな食の制限がある人や さまざまなバックグラウンドの人、どんな人とも共有できて、地球や動物たちにもやさしい、みんなのハッピーを目指した、美味しくてたのしい食を提供することです。

【PROMISE】
◎自分たちが美味しい・食べたいと思えるものを、たのしく気持ちよく提供します。
◎様々な制限のある人たちみんなが食べられるよう、プラントベースの商品を提供します。材料も、 動物を搾取していないものだけを使用します。
◎可能な限りオーガニックの材料を使用します。
◎環境負荷を最小限にするために必要な行動をとります。
◎属性に関わらず、個人の違いを尊重し価値を見つけ、全社員が存分に能力を発揮できる環境を作ります。

ovgo代表 溝渕さんのメッセージ

私たちの会社がB Corpを取得したことを、まずは非常にうれしく思います。環境や社会問題という大きな課題や利益を生み出すビジネスに取り組むのはもちろん重要ですが、その大きな目標のためにスタッフや目の前のお客様、身の回りの人たちを蔑ろにしたくないと考えている私たちにとっては、B Corpの5つの評価軸(環境、従業員、顧客、地域、ガバナンス)はバランスが取れていて、グローバル基準の”よい会社”にしていくためのよい指針であると考え、B Corp取得に至りました。まずは身の周りの人をハッピーにして、理解と賛同者を得ながら大きなムーブメントにしていくことで、社会に長く根付く変化に繋がると考えています。

B Corpの取得により、国内においてはサスティナビリティに取り組む企業としての先進的なポジションを確立し、B Corpを起点としてサステナビリティやプラントベースの普及をより一層加速していく所存です。

また、これから展開していく海外においては、グローバル認証であるB Corpを取得したことにより、サスティナビリティに取り組むブランドであることが可視化され、海外の消費者からの信頼度向上やブランド理解につながると考えております。

これを機にプラントベースのクッキーを通じて、”だれもがたのしくおいしく、やさしくなれる未来づくり”に、スタッフと力を合わせてより一層取り組んでまいります。

B Corpとは

2006年スタンフォード大学卒業生によって発足されたNPOであるB labが提供する認証制度。株主だけでなく、従業員や顧客、環境やコミュニティといった全てのステークホルダーにとっての「よい会社」にのみ認証が与えられます。ビジネスにおける「成功」の意味を再定義し、よりインクルーシブでサステナブルな経済の構築を目指し発足しました。認証条件は、ガバナンス・従業員・コミュニティ・環境・カスタマーの5つの分野から構成される認証試験をクリアすることで、環境・社会に配慮した事業を行い、透明性や説明責任などにおける最も高い基準を満たすことが求められます。

ovgo B.A.K.E.R​について

環境や私たちの未来にやさしく、誰でも食べられることをモットーに、クッキーをはじめとし、マフィンやバナナブレッドなどの焼き菓子を販売しているアメリカンヴィーガンベイクショップです。社名の由来は、”organic, vegan, gluten-free as options”の頭文字。いろいろな食の選択肢が広がることで、みんながハッピーになってほしいという思いが込められています。

ovgo Bakerのクッキーは全て植物性、そしてできる限りオーガニックや自然栽培または国内で生産された食材で製作しています。バターやミルクなどの乳製品は植物性の食材よりも生産の過程において環境への負荷が高いと言われており、現在社会課題となっている気候変動の原因の第3位である食品業界の中でも、畜産業による環境負荷は高いと考えられています。その一因として、畜産業の中心となる牛の飼育では、放牧のために必要な土地の確保のための森林伐採や、大量の水の使用、牛から出る排泄物による汚染や、牛のゲップに含まれるメタンガスも温暖化に影響を与えていることが挙げられます。少しでもお肉を食べることや牛乳・乳製品を控えて植物性に移行し、畜産業の生産量を減らすことで、日々進行する気候変動に貢献することができると言われています。

環境問題だけでなく、畜産業は食料問題や貧困問題にも影響を与えると言われており、ovgo Bakerではおいしいクッキーを通じてこういった社会のさまざまな課題を考えるきっかけに繋がればという想いを持ってプラントベースのクッキーを販売しています。

▽ovgo Baker
https://ovgobaker.com/

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