砂糖の代わり

ヴィーガンの方が利用している甘味料といえば、メープルシロップ、アガベシロップ、ココナッツネクターなどが定番でした。今回の「Natural Products Expo West 2019」で注目したのは、デーツ100%のシロップ!ここ数年、日本でも人気のドライフルーツ「デーツ(Dates)」は、ナツメヤシの実。鉄分やカリウム、マグネシウム、食物繊維など、栄養豊富。ねっとりとした食感と、黒糖のようにコクのある自然の甘さが特徴です。

低GI

デーツシロップの優れた点は、LOW GLYCEMIC INDEX(低GI)であること。精製度が高くミネラルをほとんど含まない白砂糖に比べ、ミネラルが豊富。そしてとても甘さはあるのに、GI値は低めなのがポイントです。食物繊維も含まれるので、食後の血糖値が急上昇しにくいということで、健康的な代替甘味料として注目されています。

※GI値とは
GI値とは、グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後血糖値の上昇度を示す指数です。GI値が高い食材を食べると血糖値が急上昇し、反対にGI値が低い食材を食べると血糖値は緩やかに上昇します。

お菓子作りにも

ロースイーツのレシピでは、よくデーツを利用します。ドライフルーツやナッツなどを細かくしてボール状にした、ブリスボールが代表的。その他にもドライフルーツをベースとしたバーなどにも使われています。

ロースイーツは基本的に非加熱のもの、48℃以下の低温で加工した素材が使われます。そのため、ドライフルーツなどの素材そのものの甘さを利用したり、液体状の甘味料としては、今まではRAWでVEGANのアガベシロップが中心でした。

現代の食品に多く見られる人工的なものを除き、自然な食材を食べることが基本のPALEO(パレオ)ダイエットブームの影響もあって、精製糖ではなく、自然素材からつくられた甘味料にますます注目が集まっています。デーツシロップ以外にもザクロシロップやサツマイモ、ヤーコンシロップなどもあり、選択肢が増えています。

次々と新たな素材がでてくる代替甘味料。2019年はデーツシロップに注目です!

この記事を書いた人

米澤文雄シェフ

オーガニックプレス編集長 さとうあき

インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。

 original text : ORGANIC PRESS

この記事は2019年3月17日に公開された『ORGANIC PRESS』の記事を再編集したものです。

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